となりのヒエンさん料理教室

ヒエンは、一家の料理長で、料理がとても上手だ。頼んでベトナム料理も教えてくれるようになった。第一回目の料理は私が大好きなカインチュア(甘酸っぱスープ)。
一緒に近くの市場に行き、新鮮な魚や野菜を仕入れてくる。魚は生きているのを、店のおばさんが出刃包丁で頭をちょん。血が飛び散って、こちらにかかってくる勢いだ。けっこう大きい魚で(多分雷魚のようなもの、名前は??)、頭を切られても、ぴょんぴょんはねていたが、内臓をかき出され、息絶えた。
わが家の台所は水道の蛇口や洗い場がないのだが、となりにトイレとともに水場があり、私たちはそこで食材をあらって、台所で、調理する。ところが、ヒエンはその水場に腰を下ろし、まな板もないまま調理をはじめた。そういえばベトナムの古い家はみなこのように調理を行っているのだから、なんの不思議もないのだが、わが家のこの黒光りする古すぎるタイルの上で調理するとは思いもよらなかった。
たいがいの食材は手の上で見事にスライスしていく。まな板を使ったのは、魚を切るときとニンニクをみじん切りにする時だけだった。
それから、鍋で食材を煮ていくが、タマリンドウという木の実を入れるのがこの料理の命。あの、酸っぱい素がここにあったとは知らなかった。しかも、タマリンドウを鍋に入れるのではなく、なべのスープをタマリンドウを入れた器に戻し、そのエキスをスープに取り出して、鍋に戻すという手順である。
ともかく、酸っぱからず、甘からず極上のカインチュアを食することができた。
これは、ぜひに日本に帰って、皆さんにふるまいたい。最も、私は食材を洗う担当で、あとはノートをとったり、写真をとったりで、ほとんど見ていただけ。実際、作れるのかしらん?

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ヒエンさんと良子はん、市場で

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