バック・マー国立公園

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 結婚式にフエへ行った時、夕方街を歩いていて、バック・マー国立公園のツアーの看板が目に入った。前に名前は聞いたことがあったので、突然行きたくなって、思わず申し込んでしまった。夜、もう一度行ってみると、運よく(あるいは運悪く?)他に二人、申し込みがあったということで、行けることになり、お金を払った。38ドル。よく考えてみると、内容を何も知らずに申し込んだことに気が付いた。山であることだけは知っていたが。ホテルの人に聞くと、靴が必要だといわれ、あわてて靴と靴下を買った。リュックまでは買わず、いつものかばんでがまん。お金が足りなくなって、焦ってATMを探した。
 翌日、ドイツ人の30代くらいの御夫婦と一緒にバック・マー国立公園へ。車で約1時間、入り口の事務所に到着。熊やトラの絵。奥地には、いるそうだ。ここからくねくねの山道をさらに40分くらい。ほとんど車には出会わないが、用心のためにコーナーごとにクラクションを鳴らす。これでは希少動物も逃げてしまいそうだ。公園の事務所兼レストランらしい所に着いた。運転手と係りの人が、何か言い合っている。「コム・ドゥオ」(できない)という声がしきりに聞こえる。何かやばいことが起こったかな、と心配になる。が、何事もなく、「私がガイドです」と。やれやれ。訳のわからないことが時々起こるから。
 さらに、10分ほど車で行って、そこから頂上まで山道を歩く。私はハイキングが好きで、日本ではよく行っていたのだが、ベトナムでは初めて。ここでは、酔狂に山登りなんかしないから。ガイドのユンさんは植物や昆虫等のことを説明したり、見せたりしながら、歩く。30分ほどで、頂上。展望所が建っているが、改装中。ここからの景色が素晴らしい。下の写真。目の前に、大きなラグーンが広がっている。ラグーンは北海道のサロマ湖のように、湾が砂州によって外海から隔てられ、湖になったもの。実際には、ほとんど、狭い海峡により繋がっている。このフエラグーンはアジアで一番大きいラグーンだとか。湖に沿って国道見える。ここを何度か通っても、今まで海だと思っていた。ラグーンだったとは。フエからの帰りに良く見たら、確かに向こうに陸が見えていた。本当に何も知らない自分に気付く。
反対側は山並みが続く。ラオスとの国境も近い。
 頂上からまた歩いて、レストランへ。茶色と白で色分けされた大きな蝶や、枯れ草にそっくりなカエルや、形の違う二種類の葉を付けた松や、大きな幹についた実や面白いものを見せてもらった。
 昼食後、今度は渓谷に添って下る。クサリや梯子があって、ちょっとした岩山気分。小さな滝や滝つぼが連続してとてもきれい。(写真下)5つの湖と書いてあったが、それはこの滝つぼらしい。ドイツ人の女性はやおら、水着になって泳ぎ始めた。水温はたぶん17度くらい。冷たい。でも彼女は気持ちよさそう。夫の方は観光が好み、妻の方は活動の方が好みで、今両方組み合わせながらのベトナム旅行だそうだ。
 最後は大きな滝、300メートルくらいの凄い滝だそうだが、残念ながら上からしか見られない。下から見るとどんなに凄いだろう。見たくてたまらない。帰ってインターネットで調べてみたら、乗っていた!!でもこれはまだ全部じゃないと思う。そのHPによると、バック・マーは1930年ごろから、フランス人の別荘地として開発され始めたが、すぐ戦争、フランス人の引き上げで、幻の別荘地だったそうだ。
 
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 こんな素敵な所なのだが、ここはまた、ベトナム戦争の要地だったそうだ。私たちが行った山頂の隣の小高い所にアメリカ軍のヘリポートがあり、ここから下の道路を射撃したのだそうだ。このヘリポートを守るために設置した鉄条網の一部が今も残っており、ヘリコプターのかけらが落ちていた。そして、このトンネルはベトコンが隠れていたトンネル。3箇所の出入口があり、200メートルの長さだそうだ。この山中に、こんな風に、いたるところに、トンネルを掘り、長年アメリカ相手に闘っていたことを実感した。雨季にはものすごい雨が降り、洪水のようになったことだろう。この一帯はベトナムでも一番雨量の多い所だそうだ。

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