ベトナムの結婚式①

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 同じ家で、一緒に1年半暮らしてきたベトナム人のFさんが結婚した。彼女はフエの人なので、ベトナムの伝統的なフエ式結婚式を参列させてもらった。
 朝、何と5時から結婚式だという。いい日といい時間を、物知りの人(占い師)に尋ねて決めたので、この時間。新郎はダナンの人なので、朝2時に出発だという。新婦の家では、門も部屋も赤色を主体に飾って、到着を待つ。5時前、新郎側の長老が到着を告げる。縁起の品物の入った赤い盆をささげ持った、若い男性が数人。くだもの、お酒やろうそく、びんろう、おかし。用意された祭壇に供える。祭壇には仏様、先祖などを祭ってあるそうだ。向かって右側に、新婦の家族がならんで迎える中、長老を先頭に新郎の両親、家族、新郎が入って、左側に並ぶ。新婦はまだ出てこない。長老が口上を述べ、新婦の父親が返答する。やっと花嫁が登場し、新婦側に並ぶ。祭壇に向かって長老、父親、母親、新郎新婦が礼拝し、御報告する。父親が酒を飲む。新郎の母親から指輪などを着けてもらう。新郎、新婦の指輪の交換。
 今度は外にしつらえた祭壇に同じように、父親、母親、新郎新婦が礼拝した。これは天の神様に、二人を結び付けてくれたお礼をするのだそうだ。フエでは、本当はこれは新郎の家で、やる儀式だそうだが、新郎の住むダナンでは、この儀式はしないので、新婦の家でやったと後から教えてもらった。
 この儀式が済んで、新婦は新郎の家の人間になり、新郎側に移動する。最後に花嫁のお母さんが、金の首飾り、金の腕飾りを着けてあげる。二人とも涙ぐみ、つい私ももらい泣きしてしまう。どこでも花嫁と花嫁の母は同じだ。一人っ子なので、よけい、お母さんは寂しいだろう。
 結婚披露宴では、白いウェディングドレスを着るが、結婚式には伝統的な赤いアオザイを着るそうだ。彼女のアオザイも前は赤に金の縫い取り、とてもきれいだった。彼女は美人だし、ほんとうにうっとりするくらいきれい。つい私も母親の気持ちになってしまった。
 すっかり明るくなったテーブルで、お茶を飲んだり、ちょっとした食べ物をつまんだり。ここに4つ割りにしたびんろうの実と葉が置いてあった。これは結婚式には必ず出されるもので、夫婦の永遠の絆を祈るものなのだそうだ。びんろうは、おばあさんが噛んで、口の中が赤くなるあれ、だ。私も恐る恐る口に入れてみたら、案の定、渋くて口に刺激があって、出してしまった。びんろうは少し赤くなっていた。私がちゃんと食べなかったせいで、夫婦が長続きしないようなことはないと、確信する。 
 ベトナムはまだまだ、家父長的な所なので、長老や父親が前面に出る。次回にはこの後を。
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